就業規則~作ってないとマジでヤバい~

就業規則
stand.fm「ウィンベルリスクマネジメントチャンネル」書き起こし
【2022年11月14日放送 労働法#3 就業規則~作ってないとマジでヤバい~】

どうも、弁護士の山口真彦です。

本日も経営者が知っておくべき労働法について勉強していきましょう!

今日のテーマは、「就業規則」です。

就業規則、作ってますか?

皆さんの会社では、就業規則をちゃんと作っていますでしょうか?

就業規則は従業員とのトラブルのリスクを管理する上で非常に重要なツールになります。

単に、作っておけばいいというものではなく、「ちゃんと」作っておかないと大変なことになります。

中には、うちは小さな会社だから就業規則を作る義務はないから作ってないという方もいらっしゃるでしょうが、言語道断です。

作ってないなんて、マジでヤバいです。

絶対に作りましょう。

そもそも就業規則とは?

そもそも、就業規則は、従業員の労働条件や職場内のルールについて使用者が定める規則になります。

つまり、就業規則の内容によって、従業員との雇用契約の内容が決まります。

また、就業規則を作成し、従業員に周知徹底させることで、会社の経営理念や方針を浸透されることもできます。

具体例

たとえば、皆さんの会社の従業員で遅刻の常習犯がおり、何度注意しても一向に改善しないとします。

この場合、その従業員に対して、何かしら制裁を与えて反省を促したいですよね。

この時、会社側が使えるのが「懲戒処分」です。

具体的には、従業員に対して、減給とか出勤停止などの制裁を加えることです。

場合によっては、「懲戒解雇」と言って従業員をクビにすることもできます。

皆さんも聞いたことあるのではないでしょうか?

しかし、この懲戒処分ですが、実は、就業規則に規定がなければ処分をすることができません。

就業規則の中に、「従業員が●●に違反した場合には、懲戒処分とする。」と言ったような規定を置いておかなければ懲戒処分を行うことはできません。

就業規則でリスクマネジメントを

冒頭、小さいな会社だから就業規則の作成義務がないから作っていないという話をしましたが、確かに、常時勤務する従業員が10人未満の事業場では、就業規則を定める義務は会社にはありません。

しかし、その10人未満の中に遅刻の常習犯などの問題社員が含まれていたら、どう対応しますか?

就業規則がない以上、会社は懲戒処分で対応することはできないのです。

つまり、問題社員を野放しにするしかないということです。

もちろん、皆さんの会社にこんな問題社員はいませんという話もあるかもしれませんが、それはあくまでも「今」の話です。

リスクマネジメントは、「将来」発生し得るリスクを「今」の時点でなくす、ないしは最小限に抑えることが重要なわけです。

ですから、今働いてくれている従業員はみんな信頼できる人たちであったとしても、今後、会社が大きくなって従業員が増えていく過程で、問題社員が入社することもあり得るんだということを認識して対応することが重要です。

そこで、まずは、自社の就業規則を見直すことから始めましょう。

今回は、問題社員の話をしましたが、就業規則はその使い方次第では、従業員のモチベーションアップや職場内の秩序維持など様々活用できます。

ぜひ、もっと就業規則を有効活用したいと思われましたら、弊社までお問合せください。

それでは、本日以上です。

ありがとうございました。

弁護士山口真彦
山口真彦
弁護士

ウィンベル法律事務所/ウィンベル合同会社代表。

大学卒業後、中小企業で営業マンとして勤務したのち弁護士へ。

弁護士登録後は、自身が中小企業で勤務していた経験をもとに、企業に関わるすべての人を幸せにするために弁護士にできることをテーマに日々活動している。

交渉学に基づいた交渉術を駆使し、早期円満解決がモットー。

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